結膜下出血の解析  (平成25年)    中泉行弘

 

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『眼病図譜Ⅰ』(庄司義治編 金原出版1969 研医会図書館蔵)より




結膜下出血の原因は結膜炎、外傷、強い咳なのであるが、不明の場合が最も多い。割と頻繁に見られるが、謎の多い症状でもある。


主として眼球結膜下に出血し、多量に出血した場合、容貌を損なうこともある。痛みなどの自覚症状を伴わないことがほとんどであるので、他人に指摘されたり自身が鏡などを見て偶然に気付く場合が多い。


当診療所では、平成25年に原因不明と思われる結膜下出血を102症例経験したので、月別患者数、年齢別患者数、性別患者割合、発症眼(右眼、左眼)割合と、4項目に分けてまとめてみた。


月別患者総数は1月と5月が最も多く1月12人(男性19人、女性2人)、5月の12人(男性6人、女性6人)、次いで2月の11人(男性9人、女性2人)、3月の11人(男性8人、女性3人)となった。


年齢別患者総数は50代が最も多く23人(男性17人、女性6人)、次いで60代22人(男性17人、女性2人)となった。


性別患者割合は男性63.7%、女性36.3%であった。

発症眼(右眼、左眼)割合は、右眼が46.1%、左眼が53.9%であった。

 

 

 

結膜下出血 月別患者数

 

結膜下出血 年齢別患者数